宿直明けの土曜日の静かな都心の朝。
外の空気を吸いたくて、屋上に上がる。
涼しい風を受けていると、ふと昔のことを思い出した。
在来線の駅近くにあった我が家は、休日になるとデパートの屋上にアドバルーンがあがり、宣伝カーが大音量でお店の宣伝をしている、そんな賑やかなところに住んでいた。
もちろん、今とは違って経済成長著しい時代だったからこそだ。
学校が休みの日、エアコンがなかった自宅は、夏は朝からうだるような暑さで、真っ青な空と蝉の鳴き声で、少しでも涼しい時にと思って午前中に始めた夏休みの宿題もなかなかはかどらなかった。
真っ青な空に響き渡る宣伝用セスナのエンジン音と宣伝の音。何もかもがワクワクさせてくれた時代だった。
対照的に、静かな朝、そして空。この都心でもだ。
時代は変わってしまったのだ。

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