お袋から電話があった。
何度か仕事の合間を見て電話していたが、いつも留守録に切り替わってしまうので、心配していたところだった。
いつでも連絡が取れるように渡している携帯電話だが、機械オンチな上にメール操作等、なかなか覚えようとしないもんだから、本来の目的を果たしていない。また、横になってウトウトしていることもあり、結果的に留守録に切り替わってしまうことが多いのだ。
そんなお袋からの電話は、大阪に住む親父の兄弟の長男、いわゆる叔父が亡くなったとの知らせだった。
もう80歳を超えていただろうか。確か、前立腺がんを患ってからもう何年も経つし、毎年届く手書きの年賀状も、先の年始にいつもと変わりなく届いていたので、てっきりまだまだ元気だとばかり思っていた矢先のことだったので、とても驚いた。
親父の実家は、実家から車で15分ほど走った田舎にある。俺の物心ついた頃から親父の兄弟は日本全国に散らばっていて、年に一度、盆に集まる程度だったが、時代とともにみんな歳をとり、ここ25年以上は勢ぞろいすることもなく、親父の実家はすでに廃墟と化してしまった。
大阪に住まいを構え、なかなか実家に帰ってくる機会の少ない叔父であったが、俺が親父を亡くして以来、何かと目をかけてくれていた。
お袋が大阪に行くことが難しい今となっては、線香をあげに行こうじゃないか。
いずれ、親父の実家近くにある先祖代々の墓に納骨するだろうから、その時にはゆっくりと献杯したい。
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